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レフェリー 知られざるサッカーの舞台裏 - 2012.07.17 Tue

「レフェリー 知られざるサッカーの舞台裏」
(2009/ベルギー/ LES ARBITRES/KILL THE REFEREE)


レフェリー 知られざるサッカーの舞台裏 [DVD]レフェリー 知られざるサッカーの舞台裏 [DVD]
(2010/11/26)
ハワード・ウェブ

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サッカーの試合を陰で支えるレフェリーの決して表に出ることのない姿を捉えたUEFA公認ドキュメンタリー。ヨーロッパのベストレフェリーに選出されたイングランド出身の審判員、ハワード・ウェブ。彼が下したひとつのジャッジが大きな波紋を呼ぶことに。

ロカルノ国際映画祭公式出品作品(2009)
UEFA(欧州サッカー連盟)公認ドキュメンタリー
財団法人日本サッカー協会審判委員会推薦作品


ユーロ2012は、無敵艦隊スペインの2連覇で幕を下ろした。

まさに知っているようで知らない、”レフェリー” にスポットライトを当てたのがこのドキュメンタリ。UEFA公認。

この作品、以前渋谷UPLINKで上映していて、見たいなあと思っていた。
今回のユーロに合わせ、CSのJSPORTSで放送された。ラッキー!
予想以上におもしろかった!!



舞台は前回のユーロ2008、スイスとオーストリアの共同開催だった。
オープニング :
◆ ギリシャvsスウェーデン
主審の声がインカムを通して聞こえる。

――カラグニス(ギリシャの選手)!
私に指図するな。
謝るならやるな。
イエロー出すぞ。

(ファウルに笛。副審に確認する)
――カラグニスで間違いないな? (カード)

――イヴァン(第四審判)、残り時間を
(イヴァンのカウントダウン 5、4、3、2、1 試合終了の笛)

試合終了後、カラグニスに

――我々は神じゃない。ミスもする。悪かった。
判定ミスもあった。



主審と副審の間でどんな会話が為されているのか?
主審は選手にどんな声をかけているのか?
副審や第四審判の役割は?

この映画の中でそれがよくわかる。
常に毅然とした態度でいなければならないが、時に弱気になるレフェリーを副審はインカムを通して励まし続ける。
「大丈夫、君なら出来る」 「今のジャッジ、良かったよ」

ロスタイムの時間や試合終了のカウントダウンは、第四審判が伝えていた。
全てを主審がやっていると思っていたけど、そりゃそうよね。
プレイを見ながらジャッジし、時計ともにらめっこなんてムリだよね。
近くに台風が急接近している、なんていう情報も主審に上げてた。
選手交代とロスタイムの表示係かと思っていたよ。

しかし、いきなりこのレフェリー、自分のミスを認めて謝っちゃうって・・・あり?!
しょっぱなから驚かされる。
これもこのレフェリーのスタイルってことなんだろう。

ゲーム終了後、審判団は晴れ晴れと緊張から解放される。
ユーロの審判団のプレッシャーはハンパない。
ゲームのレベルの高さ、大会の注目度。
選手よりずっとプレッシャーがあるのでは?

――プレッシャーの中でも高いレベルが求められるんだ。
ミスは許されない。


このドキュメンタリの主役、ハワード・ウエブの言葉。
ハワードは、ピエール・ルイジ・コリーナさん引退後の今、かなり知名度の高いレフェリーではないだろうか。
元警察官、まさに警察犬のような風貌。マッチョ、マッチョマ~ン♪
有無を言わせぬ毅然とした態度、冷静で正確なジャッジ。

arb04.jpg


イタリアの主審ロベルト・ロセッティの自宅には、副審の奥さんたちも集まってパパたちの雄姿をテレビ観戦している。
イケメンのロセッティによく似たカワイイ娘に副審の妻が言う。

――パパには二人の副審が必要なのよ
一人で何もかも見るのはムリなの。


その言葉通り、オフサイドの判定、誰がファウルしたか、誰と誰がいざこざを起こしたか、主審は副審に多くを頼ることになる。
そして副審のミスは主審のミスになる。

◆ オーストリアvsポーランド 主審 ハワード・ウエブ

ハーフタイム、控室に戻って来た副審の一人は顔面蒼白、茫然自失。
前半、オフサイド判定のミスをしたのだ。
そして後半、ウエブがポーランドのPKを取ったことが波紋を呼ぶ。
ゲームは 1-1のドロー。

この判定をめぐりポーランド国内は大騒ぎになり、首相までも 「主審を殺してやりたい」 と発言。

大会の審判委員会は、毎ゲーム検証する。
イングランド審判団は、PKは判定ミスだと告げられた。

そしてハワード・ウエブ殺害予告の脅迫が youtube にUPされる。
事態を重く見た委員会は、ウエブの警備を増やし、本国の家族にも警備を付けるように指示する。
→ これがこのドキュメンタリの原題 「KILL THE REFEREE」 に結び付く
厳重な警備の中、もう一試合の笛を吹くウエブ。

一方、委員会は予選リーグにおけるジャッジの評価を基に、準々決勝を担当する審判チームを決定し、帰国させる4チームを決めなければならない。
ミーティングで帰国組の名前が呼ばれ、イングランドチームはその中の一組だった。
かくして決勝の笛を夢見ていたウエブは帰国の途についた。

帰国してもまだ騒動はやまず、また残った審判団は自国の勝ち残りを見ながら、自分の出番を待つ。
スペインのレフェリーはスペインが勝ち続ける限り、決勝の笛を吹くことはないわね。
結局この大会の決勝(スペイン×ドイツ)は、イタリアのちょいワルおやじ ロベルト・ロセッティが笛を吹いた。

優秀なレフェリーというのは、本人の資質はもちろんだが、優秀な副審=優秀なチームを持つというのも大切だなと思った。
インカムがない時代、どうやって意志の疎通を図っていたのかな?

↓ 右から2番目がイタリアのちょいワルおやじロセッティ。お馴染みの顔。

arb01.jpg




さて、レフェリーは体力勝負というのは知ってたけど、みんながみんなハワード・ウエブのようなマッチョメ~ンなわけではない。
むしろコリーナさんのような細マッチョが多い。
とにかくこのドキュメンタリの主役なので、ハワード・ウエブをたっぷり拝める。
この人すごいマッスルフェチなんだろうな。カラダすごいもん。
ハワードファンは必見であります。(こういうセクシー☆ハゲにヨワい)

そして実はハワードはとってもハンサムというのがわかった。
(2011年 MBEを授与された時の図)

arb02.jpg

尚、ハワードはこの後、2009/2010UEFAチャンピオンズリーグと2010ワールドカップ決勝の笛を吹いた。同年にこの2大会決勝の笛を吹いたレフェリーは彼一人。

===

1971年生まれのハワードはこの時37歳。家族といっても妻子ではなく両親が出てきたから独身なのかな? 
むふふ・・・なにやら妄想しちゃうじゃないのお☆

→ 調べてきました。
Kayという奥さんと三人のこどもがいた・・・がっくし。

===

――若いレフェリーは、すぐイエローカードを出して済ませようとする。
それでは選手の尊敬は得られない。


プラティニの言葉が心に残ったのだった。


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