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用心棒 - 2010.12.18 Sat

「用心棒」
(1961/東宝/Yojimbo)


yojimbo02.jpg



 やくざと元締めが対立するさびれた宿場町。そこへ一人の浪人者がやってくる。立ち寄った居酒屋のあるじに、早くこの町を出ていった方がいいと言われるが、その男は自分を用心棒として売り込み始める。やがて男をめぐって、二つの勢力は対立を深めていく……。ハメットの「血の収穫」を翻案、時代劇に西部劇の要素を取り込んだ娯楽活劇。

黒澤明生誕百年の今年、春の日比谷に続き、この冬京橋フィルムセンターでも特集上映が開催中。

他の監督によって映画化された脚本作品20本も含む50作品が上映されています。

【 生誕百年 映画監督 黒澤明 】 @京橋フィルムセンター


春に <椿三十郎> を観て感動したので、その姉妹篇というこの作品をどうしても観たかった!
フィルムセンターにおける人気作品の混雑状況がどーもつかめないので、平日を選んで早目にでかけた。
1時間40分前に着いたら全然楽勝だった。
まあ、平日の早い時間ならまず座れるということを学習した。




今回のこの作品、フィルムセンター所蔵作品なのね。さすが、フィルムセンター!

とある宿場町にふらりとやって来た浪人、通りには人っ子一人おらず、荒んだ空気が漂っている。

ここのシーン、すごいよ!
時代劇なのに、まんまマカロニ・ウエスタンの空気なんだよね。
<椿三十郎> と同様、男には縁もゆかりも利害もないことに関わって行く。

<椿三十郎> の時には、善悪がはっきりしていて、「善」である若者サイドに付くのだが、この話の場合、二つのヤクザ組織が 「悪」 であり、男がいかにしてこの両方を壊滅させるかがキモである。
そんなことが可能なのか? 町に平穏が訪れるのか?


名を問われた時、窓の外に広がる景色を見て、

――桑畑・・・三十郎・・・もうすぐ四十郎だがな

<椿~> では、庭の椿を見て同様のことを言ってた(笑)

――椿・・・三十郎・・・もうすぐ四十郎だがな


うーむ、もうすぐ四十というところ、オヤジスキーの萌えツボを突いてくるなあ


今回も一連のクロサワ作品同様、ジツリキある脇役が作品の完成度を高めている。
ヤクザの両親分 河津清三郎と茶山花究。
やり手婆あ 山田五十鈴 コワかった。司葉子が美しい。
町の有力者 志村喬、藤原釜足 (→ <椿~>の悪役

しかし何といっても三十郎の唯一の味方 めしやのおやじ 東野英治郎が素晴らしい。
役者としての深みがある、味がある。
こういう役者がいなくなったことが、今の日本映画の不幸だなあ。


この <用心棒> は、「三十郎シリーズ」 の原型ってかんじがしました。
この作品を踏まえ、 <椿三十郎> は進化、こなれ感があり、ユーモアセンスも取り入れ洗練されていた。

こちらはなんだか泥臭いです。(どちらにもそれぞれ魅力がある)
この三十郎はスーパーヒーローでなく、後半捕まってボコボコにされるの。
片目はつぶれ、顔は腫れ上がり、けっこーリアリズモ!
ここんとこも、チロのツボを突いて来るナ。
全然かっちょよくないとこがかっちょいい。

二つのヤクザ組織に自分を売り込み、巧みに金をせしめるも、囚われの身の女を救い出し、あっさりくれてやる。
金に執着しない、自分の利害の為に動かない、つうとこがヒーローたるゆえんなんだよな。かっちょいい。

全てのことが終わり、男は去って行く。
その後ろ姿が、ちびりそうなくらいかっちょいいのだった。


yojimbo01.jpg

ライバル 仲代達也は、この時はまだバカっぽいキャラだが、薄気味悪い。
(→ この後 <椿~> でキャラが完成されて行く)


関連記事 :
「椿三十郎」
「隠し砦の三悪人」

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