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この愛の果てに - 2009.07.29 Wed

「この愛の果てに」
(2009/香港/愛到盡/ End of Love)

end01.jpg


実家を出て友人のサイラスと一緒に住み始めたミン。パーティーや麻薬を気軽に楽しむサイラスに次第に影響を受け、いつしかミンも麻薬に手を出し逮捕される。その後ミンは、そのままキリスト教系の更正施設へ。そこでミンの指導役となったのが、ヘロイン中毒だったコン。教官からの信頼が厚い優等生で、優しく親切なコンに、ミンは心を許し二人は親友となる。やがて麻薬依存を克服し、施設から出たミンは、先にアパートを借りていたコンのもとに身を寄せる。ミン、コン、コンの恋人ヴィッキー。3人の奇妙な共同生活が始まった…。
香港に生きる孤独な若者たちを、繊細なタッチで描いた話題作。



【第18回 東京国際レズビアン&ゲイ映画祭(2009)上映作品】


一本くらいはアジア作品が見たいと思ってました。
アジア専の白みるくさん (違!) を誘って行ってキタ!

この作品は、私の今年の〆作品。
この前にドキュメント2本見たのだが、それはこの後にUP予定。




ミンはブティック店員、店に来た客 ヤンにアプローチ。
閉店後に待ち合わせることに――


冒頭からテンポよく始まる。話がまとまるのがやけに早いので、この店はハッテン系として知られているのかもと思ったり。
今日は家族が留守だから、とその日の内に自宅に誘うミン。
二段ベッドの下段で、いきなりコトにおよんでいると、母帰宅。
ヤンを逃がして、母と言い合い。母にひどい言葉を投げつけヤンを追う。
追いついたその時、ドサッと大きな音が。
母が部屋から飛び降りたのだった――

あまりにドラマチックな展開にすっかり引き込まれちまいました。

主役 ミンのコがイモカワ系。(TOP画像 ご参照)
ゲイ映画の名作 <藍宇> のリウ・イエに似てる。男好きするタイプ。
その上ヤンがまた、「ザ・ふつーの30代男性・メガネ」ってかんじ(私、けっこ好きかも)
この作品のいいところは、スター不在のキャスティングで、それがみょーなリアリテイを呼ぶ。
二段ベッド下段なんていうシチュエーションも貧乏くさくていいです(→貧乏萌えなもんで)


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あ、やっぱり リウ・イエ いい男だわね☆

天涯孤独の身となったミンは、友人サイラス(ゲイ)宅に引っ越し。
その後もミンとヤンの付き合いは続く。
海に行ったり、ラブラブモード。

end02.jpg
人工呼吸中 (違うって!?)

さて、今年の映画祭もカゲキ描写の作品がなかったなあと思っておりましたら、この作品が一番カゲキでした。(あくまで内輪で一番というレベル)
昨年も同じパターンで、最後に見た韓国映画 <後悔なんてしない> が一番カゲキだった。
ヤンが、「ふつーの30代・メガネ」 だけど、ベッドではけっこハゲしいのだ。

サイラス宅では夜な夜なドラッグパーテイが開かれている。
最初は抵抗があったミンであったが、客の一人 セレブおやじに食事に誘われる。
時計なんかプレゼントされちゃって、ほいほいと寝てしまう。
このオヤジのコマし方がけっこ興味深かった。さりげな~く 「金持ってんどー」 オーラを出したり、やっぱ ”ヤング” はこういうのにコロッといっちゃうのかしらね。

――金をもらってヤるのってどんなかと思ったら、いつものセックスと同じだった

こうしてミンは、ドラッグとウリの世界にはまって行く。
しかし、ヤンとの関係も両立させていた。
がある日、全てがヤンの知るところに。説得するヤンに、もはや聞く耳持たぬミン。
為す術なくヤンは警察に通報する――

と、ここまでが前半。
早い段階でミンは自分で 「これはマズい」 と感じていたのよね。だから、ヤンに 「一緒に暮らしたい」 と持ちかけるのだが、ヤンは年老いた父がいる為、すぐには無理だという。
これがミンの 「ヘルプサイン」 だったのだが、ヤンはサインに気づかなかった。
後に覚悟を決めたヤンはミンの為にアパートを借りるのだが、時すでに遅し。
あの時一緒に暮らしていたら・・・運命の皮肉を思わずにはいられない。でも人生ってこういうちょっとしたすれ違いやタイミングで出来ているんだよね。
ヤンと父の関係は、儒教的家父長制が根強く残る香港らしい光景と言えましょう。

薬物更生施設に入り、先輩格のコンと知り合うのが後半。
強く優しいコンに魅かれるミンだが、コンはスーパーストレートの為、一方通行のラブ。
愛欲にまみれた前半から一転、後半は清いプラトニックラブ。この対比が鮮やか。

end05.jpg



――阿片は待つことを知っている

というのは、ジャン・コクトオのことばだったか。阿片は何もせずとも人間の方から再び近づいて来るのだった・・・。

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なんか救いようのない話だった。
思うにドラッグよりウリの方がよっぽど中毒性の強いドラッグなのではないか。
なんせ、お金がもらえるんだから、オールマイテイのカードのようなもの。
お金があれば、家賃が払えて、クスリも買える。
ウリから抜け出るのは、自力では無理だ。

終盤、金を借りる為ヤンの元を訪れるミン。ヤンの家は漢方薬屋だったとわかる。

観終わって、白みるくさんと、
どうせクスリにはまるなら、漢方にはまってれば良かったのにねえ、
と意見が一致したのだった。

監督 サイモン・チュンは、これが2作目。一作目<愛しのスタンレー>は、1999年の映画祭で上映されたと映画祭HPにあり、1999年のデータサイトに行ったがなぜかデータがなく、どういう作品か確認できなかった。
この監督はおそらくゲイなんだろうと思わせる。次回作も見てみたい。

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