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キャバレー - 2008.02.24 Sun

「キャバレー」
(1972/CABARET)




キャバレー リバース・エディションキャバレー リバース・エディション
(2003/11/27)
ライザ・ミネリ

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ナチスが台頭し始めてきたころのベルリンのキャバレーを舞台に繰り広げられる、さまざまな人間模様を描いたブロードウェイ・ミュージカル(初演は1966年)の名作を映画化。
ボブ・フォッシー監督、ライザ・ミネリが初出演し、アカデミー賞主演女優賞他8部門を受賞した。


いやあ、良く出来た作品だった。

先日、<セルロイド・クローゼット>(1/22) にこの作品が出て来てから、もう一度観たいと思っていたのでした。

主役の二人:サリー(♀)とブライアン(♂)を食っちゃう マクシミリアン って、誰がやっていたんだっけ?
気になって、気になって・・・。

オープニングのクレジットに
ヘルムート・グリーム
の名前をみつけ、膝を打ったのだった。





1931年のベルリン、キャバレー 「キット・カット・クラブ」 を舞台に繰り広げられるドラマ。
享楽と退廃、快楽、自由・・・そこには何でもあった。
ベルリンには、1920年代から、レズビアン・バーやゲイ・バーがあったと以前書いたが、まさにそんなノリのところ。
男も女も楽しめる ”娯楽の殿堂” (→ 泥んこプロレスまでありまっせ

CABARET11.jpg
「キット・カット・クラブ」 男便所にて  ブライアンの反応が笑える!

ケンブリッジの語学生 ブライアン、サリーにモーションをかけられるが、
――僕は女とは寝ないんだ
と、やんわり断る。

――それじゃあ、私たち、友達になれるわね


セックスが伴わなければ、男女の友情も成り立つ。
が、物語は、二転三転。
二人はある日、一線を越える――

あら、ブライアン、ゲイだったはずなのに?!

なあんだ、やっぱり 「二人はラブラブだったような」 という私の記憶は正しかったんじゃん。l

そんな二人の前に、リッチで魅力的なマクシミリアンが現れる。
Maximilian von Heune
”VON” ですよ、あーた。
VON がつくからには、えらい人ですよ(知らないけど)。
とにかく、男爵さまで、ゴージャスな毛皮をサリーにプレゼントし、キャビアとシャンペンをふるまい、見学料が取れそうな屋敷に二人を招待する。

ヘルムート・グリーム
まあ、こんな魅力的なメンズを久々に拝んだわね。
ヴィスコンティも起用した人だから、折り紙付きよ!

この作品は、ヘルムート・グリームを楽しむだけでも、見る価値ありね。
”ザ・ゲルマン民族” そのものの、金髪碧眼、優雅な身のこなしが、そりゃあもう、エクセレント!

で、例の

「私、マクシミリアンと寝てるのよ」
「え、・・・僕もだ」


となる。

主役二人が食われちゃうのも已む無し。
説得力ある キャスティングなのよね。
エレガントで、優雅で、それでいて、少年のような無邪気な一面もあって、ほんとの貴族の魅力はこんなんだろうな、と納得させられるのです。

CABARET14.jpg


CABARET13.jpg


↓ よく考えると、このシーン、煙草を小道具にして、セクシュアルな匂い をさせていたんだな。 ニクい! マックスとブライアンの関係を暗示していたわけだ。

CABARET12.jpg


ということで、ことほどさように、この作品は、男女の境界線は非常に曖昧で、個人の性指向など、どこかへ行ってしまう、=”何でもあり” というようなことを言いたいのだろうな。

それはこのベルリンという場所と時代と、密接に関わって来る。

この作品がうまいのは、ナチスの台頭という、”不穏な時代のうねり” を同時に描いたところにある。
冒頭、キャバレーで、ナチ党員が客席を回り、客から金をせびっている。
男は店のオーナーに叩き出される。
(ナチでも、SA=突撃隊員だから、下品で野蛮なヤツとわかる)
この出来事が後の物語の序章となる。
おもしろおかしく毎日を送るキャバレーの人々だが、ある日、オーナーは、SA三人に袋叩きにあう。

こういうシーンを重ねて、ナチスが人々に浸透し、権力を持ち、ベルリンの街を侵食していく様を描く。
享楽は悲劇と背中合わせで成り立っていたのだ。

ナタリアというユダヤ人のデパート王令嬢が出て来る。
けた違いの大金持ち。
しかし、その莫大な金も、時局によっては、明日をも知れないものだ。
いや、財産だけでなく、命さえも。
このひたひたと迫る恐ろしさの描き方がうまいんだよねえ。

ナタリアを演じたのが、マリサ・べレンソン
なつかすぃ~! 今見ても、ほんと美しいわ (いかにも デルモ上がりっぽいが)

cabaret02.jpeg


後になってしまったが、これは 「ライザ・ミネリの映画」 である。
生命のエネルギーに満ち溢れた サリー・ボウルズ そのもの。
歌えて踊れて、キョーレツな個性があって、まさに大輪の花。

我的には、見ていてフレデイの面影がちらちらと・・・。
フレデイはライザ・ミネリが大好きだったのよね。
サリー・ボウルズのイメージは、フレデイのそれとかぶるところがあり、サリーは、フレデイの書く曲の中の女性そのものである。
フレデイはこの作品が、きっと大好きだったろうな(涙)

この映画の狂言回し、文字通り MC(=Master of ceremonies)役(彼の名前はなくMCとだけ)、ジョエル・グレイが鮮烈な印象を残す。
(→ アカデミー賞助演男優賞受賞)

cabaret01.jpg
ライザとジョエル・グレイ

物語のラスト、ブライアンはケンブリッジに戻る。
ケンブリッジに戻ったら、ベルリン・マジックは解けて、又、ゲイライフに戻るのだろうか。

この後、時代は暗闇に突き進む。
それでも、人生は続いて行く。
SHOW MUST GO ON!
重い、そして、そら恐ろしいエンディングの映像が忘れられない。

酒とタバコ、女優になる夢、人生を謳歌しているかのようなサリーの、実は傷つきやすい心、ブライアンの複雑な胸の内など、内面の機微もうまく描かれているのよね。
昔観た時は、そういう細かいところも、全体像も見えなかった気がする。
そういう意味では、これ、やっぱり <大人の映画> なんだと思う。

またまた観直して良かった作品でした。

ミュージカルナンバーも楽しく、よく出来た一作。

これで、アカデミー監督賞を取った ボブ・フォッシー。
私には、<星の王子さま>(’74)のヘビ役が印象深い。

Little Prince - and Fosse (250w)


LITTLEPRINCE.jpg
       リトル・プリンス ギザ☆カワユス

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