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映画 Water - 2007.04.16 Mon

「Water」(2005)

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長崎の高校に通う、幼なじみの凌雲と圭一郎。
高校生活最後となる県の水泳大会に向けて練習に励むなか、凌雲は圭一郎が東京の大学に進学するのを知る。実家の酒屋を継ぐ決心をしている凌雲だったが、自分に何の相談もせずに東京へ出ることを決めた親友に、困惑を隠せない。将来への不安、親友への嫉妬と羨望、そしてある“特別な感情”で、凌雲の心はさざなみ立つ…。

芥川賞作家・吉田修一が、自らメガホンを取り処女作を映画化した青春映画。水泳に情熱を燃やす高校生2人の友情や思春期の心の揺らぎを、みずみずしく捉える。

4月10日拙ブログに書いたように、28分の短編映画に遅刻してしまいました。 その後原作も読み、「失われた映像」を観たいという欲求ますます強く、週末リベンジマッチに行きました。 @渋谷Q-AXシネマ 20:15 レイトショウ。



映画は、原作とは別のストーリーになってます。
原作では、凌雲の一人称で、圭一郎は友人の一人、彼のセクシュアリティの問題も一エピソードに過ぎない。 しかし、映画では、凌雲と圭一郎 ”二人の物語” になっている。

1001581_01.jpg
饒舌な原作と違って、映画はセリフが少なく、音楽も控えめです。
なので、美しい映像に心奪われます。 吉田修一が描く、地元・長崎を舞台にした小説は、いい意味での「土着性」があるが、フランス人ヨリック・ル・ソーのカメラを通すと、全く違った風景になる。
ヨリックは、フランソワ・オゾン作品「スイミング・プール」などの撮影を手がけた人だ。

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冒頭の、プールの底に沈む白いカルキの錠剤のアップが美しい!
さすが、ヨリック!
と思ったら、これを撮ったのは、なんとロケ先の地元高校水泳部員だそうな。笑っちゃいました。
(フィンをつけての水中撮影は、名カメラマンでもむずかしいらしい) 1001581_02.jpg
両者なんだかやっぱり似てますね

とにかく映像美というか、映像センスがいいのよねえ。
とはいえ、このテの映画のキモは、なんといっても主役の 男のコたち です。
いくら映像が美しくても、男のコがバツではダメです(キッパリ!)
キャプテン・凌雲役 滝口幸広クンは、健康的でなかなかの”イケてるメンズ”です。
しかし、この映画における圭一郎役 川口覚クンが素晴しいです。
己のセクシュアリティのこととか、進学とか、好きな本や映画に魅かれる心とか、複雑な内面が表情によく出ていて、すごくいい顔をしているのです。

一番印象的なシーンがある。
圭一郎が夜一人、部屋で真っ暗な中、股の間にどんぶりを置きぶどうを手に、なにやら恍惚とした表情でビデオを見ている。
「こりゃ、エロビデオだな、ぐふふ」 と思った次の瞬間、フランス語のセリフが流れる。
ジャン・コクトーの「オルフェ」だった。
ガーーン! と頭を殴られたような衝撃だった。
エロビとオルフェの落差!
(勝手にお下劣な想像をしていた自分が悪いんだけどさ)

さらにここのカメラワークがたいへんエロチックなのだ。
緑鮮やかな葡萄を食べる圭一郎の口元のアップ。
カメラは圭一郎の体を舐めるように下へと移動。 のど元、胸、そして右足の指先のアップで終わる。
フェティシズムを感じるゾクゾクする数秒だった。
だけど、♪若さゆえ~の清潔なエロチシズムなのよ。

ま、そのほかのいろいろも、感じる人にだけ感じて欲しい。
まさに、青少年の「心の揺らぎ」がうまく描かれた秀作。 大好きな一作。

なんかねえ、最初に遅刻して半分だけ映画を見て、その後原作読んで、もう一度見た、というのが、結果的にすごく充実して良かった気がする。

下記URLなどでトレイラー(予告編)が見られますが、なんせ短編なもんで、このトレイラーで十分見た気分になれまっせ。
http://movie.www.infoseek.co.jp/roadshow/title/mo5026/

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