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揺れる大地 - 2017.10.15 Sun

「揺れる大地」
(1948/イタリア/LA TERRA TREMA/EPISODIO DEL MARE)


terra01.jpg


昨年末、12月24日から新宿武蔵野館で「ルキーノ・ヴィスコンティ生誕110年没後40年メモリアル--イタリア・ネオレアリズモの軌跡」が開催。
「若者のすべて」「郵便配達は二度ベルを鳴らす」と上映され、未見の「揺れる大地」に行ってキタ!(1月に見ました)
本作は1948年の第9回ベネチア国際映画祭国際賞受賞。
ルキーノ・ヴィスコンティ監督の2作目にあたる。日本では1990年に初公開。

武蔵野館は昨年リニューアルされたのね~
ほんとにきれいになっててびっくりぽん!(古っ!)


シチリア、アーテ・トレッツアの漁村。
漁師たちは仲買人に不当に搾取され貧しい生活を送っていた。
ヴァラストロ家の長男ウントーニは、そんな現状を打開しようと仲買人を通さず自分たちで魚をさばこうと提案。
村のみんなに呼びかけるが追随する者は誰もおらず、一家だけで動き出す。
家を担保に銀行から金を借り、魚の加工業で一儲けを目論むが、嵐で船が壊れ大損害を受ける――

撮影はオールロケ。
全出演者を住民からキャスティングするという徹底したリアリズモ!
スクリーンから潮のにほいがしてきそうです。
ヴィスコンティの伝記で、
「彼は何でも徹底的にやらなければ気が済まない人」
というくだりがあったけれど、それが貴族の生活を描いたものでも、シチリアの漁師を描いたものでも同じというのがよくわかりました。

「ルキノ・ヴィスコンティの肖像」の中、ヴィスコンティ自身が語ったところによると――

――本作はきわめて困難な企画で、数々の危険があり、設営を中止したことが何度もあった。
この映画を撮っている時、いつも自分にこう言い聞かせていた。
「おまえはそれを最後までやり遂げなければならぬ。いかなるもしてはならない。それどころか、これこそが正しい道であるということを証明しなければならぬ」と。


また、財政的なことについて、当初共産党が出資してくれた300万リラで撮影を始めたが、1/4も取り終わっていないところで使い果たしてしまったという。それでも様々な局面に対処しながら撮り終えた。

―今の作家たちが製作条件の悪さを理由にするが、我々があの時直面していた困難に比べたら何のことがあろう。
我々は、より急進的で、より勇気があり、より戦術的であった。


ルキノ・ヴィスコンティの肖像
淀川長治
キネマ旬報社
2016-08-31



この特集上映のチラシに、柳澤一博(ヴィスコンティ評論・研究)の言葉がある。

――ヴィスコンティは主人公を追い詰め、
主人公のあがきと苦悩に人間性を見出そうとする。
そこに、ヴィスコンティ映画の真髄がある


そうか・・・目の前の視界が開けた気分・・・。
「若者のすべて」のロッコも、「家族の肖像」のプロフェソールも、「ベニスに死す」のアッシェンバッハも、みな追い詰められていった。
なるほど、さすがヴィスコンティ研究者!

(チラシによると・・・)
――ヴィスコンティ作品は全19作の内生前にその半分しか公開されなかった。
転機は没後2年に初公開された「家族の肖像」の大ヒットで、これを機に未公開作がすべて公開された。

へぇ~へぇ~知らなかった!
日本では不遇の映画作家だったとわ!?
それでもやはり、前期のネオレアリズモ作品は見る機会がなかなかない。
この特集上映、ありがたいこってす。

ということで、次はいよいよ 「家族の肖像」 で~~す!
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